概 要

■Adaptec Storage Manager™ - Browser Editionについて

Adaptec Storage Manager™ - Browser Edition(以降、「ASMBE」と略します)は、ローカルまたはリモートのAdaptec社製のHostRAID™ システムを管理するためのWebベースのアプリケーションです。
ASMBEを操作するブラウザとしてはMicrosoft Internet Explorer(IE)5.5以降のみをサポートしています。
ASMBEをインストールすると、以下のHostRAIDの機能が使用できるようになります。


  ブラウザのグラフィカルな操作画面で以下のアレイの作成と削除する機能

- RAID0(2台から4台のハードディスクでデータのストライピング)
- RAID1(2台のハードディスクでデータのミラーリング)
- RAID1のスパン(RAID10)(4台のハードディスクでデータのミラーリング+ストライピング)

 
ヒント
上記のアレイを構成するためのハードディスクは、チャネルあたり4台までです。

  冗長性アレイが縮退(Degraded)状態になった場合のリビルド(復旧)機能

- 冗長性アレイを構成するハードディスクをホットスワップで交換する機能(ホットスワップリビルド)
- アレイがDegraded状態になった場合の自動復旧のためのホットスペア作成機能(スタンバイリビルド)
(ホットスペアの削除も可能。アレイがDegraded状態の場合に後からホットスペアを作成してリビルドを行うことも可能)

 
ヒント
ホットスペアはチャネルあたり1台のみ作成できます。

  アレイの整合性をチェックするためのVerify機能

ASMBEはHostRAIDを搭載したExpress5800シリーズにインストールします。
HostRAIDシステムをリモートのコンピュータから管理する場合は、管理コンピュータに前述のブラウザが必要です。また、この2つのコンピュータの間はTCP/IPを経由した通信ができるよう設定していなければなりません。このTCP/IPを経由する通信では、SHTTPまたはSSLをセキュリティとデータ転送の暗号化のために使用しています。


ヒント
ASMBEをインストール後、初めてのログインする場合はセキュリティに関する証明書の作成が必要です。付録Bを参照してください。



■注意制限事項

ASMBEを使用する場合、以下の点について注意してください。

HostRAIDで冗長性のあるアレイには、定期的に週に1回程度、Verifyを行うことを推奨します。アレイのVerifyはアレイに対してハードディスクの整合性のチェックを行うための機能ですが、ハードディスクに対する全面Readを行うので、ハードディスクアクセスによってのみ検出できる障害を早期に検出することが可能になります。定期的なVerify実施の設定は「タスクの作成と表示」を参照してください。

ASMBEがインストールされたコンピュータにActive Directoryをインストールすると、その後、ASMBEのサービスが一部開始しない場合があります。ASMBEはActive Directoryの後にインストールしてください。ASMBEを先にインストールした場合は、ASMBEを一度アンインストールしてから、再度ASMBEのインストールを行ってください。

ASMBEのインストール終了時の再起動選択後、セットアップの背景がそのまま残る場合があります。この場合は、[Ctrl]+[Alt]+[Delete]を押し、「Windowsのセキュリティ」画面からタスクマネージャを起動し、「InstallShield - ASMBE」のタスクを終了させてください。この後、「1628:スクリプトベースのインストールを完了できませんでした。」のダイアログボックスが表示された場合は、[OK]をクリックしてダイアログボックスを閉じてください。この後、システムを再起動すればインストールは完了です。なお、この操作を行った場合でもASMBEは正常にインストールできています。

ASMBEを先にインストールした場合は、ASMBEを一度アンインストールしてから、再度ASMBEのインストールを行ってください。

同一のHostRAIDシステムを複数のWebブラウザで同時に制御しないでください。

HostRAIDシステムの構成を変更した場合、この変更がASMBEの画面で確認できるまで、ハードディスクの活線挿抜(ホットスワップ)をしないでください。

ホットスペアを使ったリビルドが行われた場合、再度リビルドを行ってハードディスクの実装位置とそのディスクを使ったアレイの構成がリビルド前と同じになるようにしてください。この操作を行わないと、ブートの優先順位が変更される場合があります。この優先順位はSCSISelectユーティリティで変更できます。

作成したアレイにはOSのパーティションを作成してください。OSのパーティションが存在していないと、システムの起動時に、このアレイに対してVerify with Fixが実施される場合があります。


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