Last Update:19 Nov. 2002
■保守用パーティション利用のすすめ

1.保守用パーティションは救急箱!

■保守用パーティションは救急箱!

Express5800にOSをインストールする前に、保守用パーティションを作成することをお勧めします。

保守用パーティションには、Express5800ハードウェア保守作業に大変有効なオフライン保守ユーティリティが格納されます。オフライン保守ユーティリティは、起動媒体(CDやFD)から起動することもできますが、保守用パーティションに格納しておけば、
  • 起動媒体が見つからない場合でも、ユーティリティを使用することができます。
  • 障害発生時に自動的にユーティリティを起動することができます。
  • LANやCOM経由でExpress5800に接続し、リモートからユーティリティを操作することができます。
保守パーティションは、いわば、救急箱の役目を果たします。

なお、保守用パーティションのサイズは16MB程度ですので、お客様のデータエリアが減少することはほとんどありません。


2.オフライン保守ユーティリティについて

■オフライン保守ユーティリティについて

オフライン保守ユーティリティを使用すると、Express5800ハードウェアの予防保守、 クイックな障害切り分けや復旧ができます。 具体的には、下記の機能があります。
  • ハードウェアのイベントログ/障害ログ情報の表示、吸い上げ
  • ハードウェアの構成情報/設定情報の表示、吸い上げ
  • ユーザー固有情報のセーブ&リストア(マザーボード交換支援)
  • システム診断

[注意]
「システム診断」は、保守サービス会社の保守員用の機能です。
Express5800のH/W設置、各種オプションの実装・追加、マザーボードや各種オプションの交換保守時に トレーニングを受けた保守員が利用する機能です。お客様は、オフライン保守ユーティリティのメニュー にある「システム診断」を選択しないでください。
もし誤って、選択してしまった場合は、慌てずに、一旦電源をOFFにして、Express5800を再起動してください。
お客様がH/W一時障害切り分けの目的などでシステム診断を行う場合には、装置添付のユーザーズガイドに従って、 EXPRESSBUILDERからシステム診断を実行してください。EXPRESSBUILDERから起動した場合には、お客さま用の システム診断が実行されます。

[備考]
オフライン保守ユーティリティの詳細については装置添付のユーザーズガイド、または オフライン保守ユーティリティのメニューにある「ヘルプ」を参照してください。


3.どんなときに使うのか?

■どんなときに使うのか?

<予防保守>
定期的、あるいは基本装置や周辺機器の動作がおかしい場合、手動操作で保守用パーティションから オフライン保守ユーティリティを起動し、ログの表示機能を実行します。
異常系のログが記録されており、対処法がわからない場合には、保守サービス会社にご連絡ください。

<障害原因の切り分け>
OSが立ち上がらないような障害が発生した場合、自動的に保守用パーティションからオフライン保守ユーティリティ が起動します。ログの表示機能を実行し、障害内容を確認します。障害内容や対処方法がわからない場合には、 保守サービス会社にご連絡ください。

<ユーザー固有情報のセーブ>
OSが立ち上がらないような障害が発生した場合、自動的に保守用パーティションからオフライン保守ユーティリティ が起動します。ログの表示機能を実行し、障害内容を確認します。障害内容や対処方法がわからない場合には、 保守サービス会社にご連絡ください。


4.保守用パーティションの作成手順について

■保守用パーティションの作成手順について

保守用パーティションは、以下の手順に従って作成してください。

(1) 装置添付のEXPRESSBUILDERをCD-ROMドライブにセットして、Express5800を起動してください。

(2) EXPRESSBUILDERのトップメニューが表示されます。
「シームレスセットアップ」を選択してください。

(3) 「お願い」というメッセージが表示されます。
記載内容を確認して、「確認」を選択してください。

(4) 「セットアップパラメータFDを挿入してください」というメッセージが表示されます。
装置添付の「セットアップパラメータFD」を挿入してください。
「セットアップパラメータFD」が見つからない場合は、フォーマット済みの空きフロッピィディスクで代用できます。
フロッピィディスクを挿入したら、「確認」を選択してください。

(5) 「情報ファイル選択/入力」画面が表示されます。任意のファイル名を入力してください。

(6) ディスクアレイボードが装着されている場合には、ディスクアレイの構成情報を指定する画面が表示されます。 構成情報を指定してください。

(7) その後シームレス(人手介入不要)で下記の処理が行われます。
  • ディスクアレイのコンフィグレーション(ディスクアレイボードが装着されている場合のみ)。
  • 保守用パーティションの作成、各種ユーティリティのインストール。
(注意)途中数回リブートしますが、CD-ROMとフロッピィディスクは抜かないでください。
(8) 「オペレーションシステムインストールメニュー」が表示されます。 インストールするOSを選択してください。

Windows2000/WindowsNTをインストールする場合は、ユーザーズガイドに従って インストールを行ってください。

Linuxなどをインストールする場合は「その他」(または「Other」)を選択してください。

以下は「その他」を選択した場合の説明です。

(9)「OSのインストールを開始してください」というメッセージが表示されます。
「確認」を押してください。
Express5800を再起動し、CD-ROM(EXPRESSBUILDER)とフロッピィディスク(セットアップパラメータFD)を抜いてください。

(10) 下記に示す「保守用パーティションから起動するには?」の(a)に従って、 保守用パーティションからオフライン保守ユーティリティが起動することを確認してください。

(11) 以降はOSのインストール手順に従って、インストールを行ってください

Linuxをインストール場合には、必ず 「Linuxをインストールするときに気をつけなくてはならないこと」に従ってください。


5.保守用パーティションから起動するには?

■保守用パーティションから起動するには?

(a) 手動で起動する場合
Express5800の起動時、F4キーを押してください。
保守用パーティションからオフライン保守ユーティリティが起動します。

(b) OSが起動しない場合、自動的にオフライン保守ユーティリティを起動するには
F2:Setupで「Boot Monitoring」をEnabledにします。指定時間内にOSが起動しない場合、 リブートがかかり、OSの起動がリトライされます。OSの起動に3回失敗した場合、 保守用パーティションからオフライン保守ユーティリティが自動的に起動します。

(c) OSパニックが発生した場合、自動的にオフライン保守ユーティティを起動するには
ESMPRO/ServerAgentで「障害発生時、オフライン保守ユーティリティを起動する」という 設定を行います。OSパニックが発生した場合、保守用パーティションからオフライン保守 ユーティリティが起動します。


6.その他留意点について

■その他留意点について

一部の機種では、保守用パーティションからブートする機能や、オフライン保守ユーティリティ自身を サポートしていません。装置添付のユーザーズガイドでご確認ください。

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