Last Update:13 Sep. 2004
■GRUBについて

1.GRUBについて

■GRUBについて

    GRUBとはOSを起動するために必要なブート・ローダと呼ばれるプログラムの1つです。
    ブート・ローダにはLILO等、いくつかありますが、最近 Linuxで主に使われているのが
    GRUB(GRand Unified Bootloader)です。


2.GRUBの設定ファイル

■GRUBの設定ファイル

    GRUBの設定ファイルは /boot/grub/grub.conf に記述されています。
    記述されている内容は以下の様になっています。
# cat /boot/grub/grub.conf
default=0                                       →(1)
timeout=10                                      →(2)
splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz          →(3)
title Red Hat Enterprise Linux (2.4.9-e.3)      →(4)
    root (hd0,0)                                →(5)
    kernel /vmlinuz-2.4.9-e.3 ro root=/dev/sda2 →(6)
    initrd /initrd-2.4.9-e.3.img                →(7)
(1) 標準で起動させるOS
(2) OSを起動させるまでの時間
(3) OS選択画面の背景の画像ファイル
(4) OS選択画面に表示されるOSの名称
(5) GRUBが格納されているパーティション
(6) カーネルファイルのパスとLinuxの起動時に設定されるカーネルオプション
(7) initrdのファイルパス

3.GRUBをFDに入れLinuxを起動させる方法

■GRUBをインストールする方法

    まず、下記URLで提供されているGRUBをダウンロードします。

          [http://www.gnu.org/software/grub/]

    今回は 2004.9.13 現在で最新の grub-0.95.tar.gz をインストールします。
# tar zxvf grub-0.95.tar.gz -C /usr/local
# cd usr/local/grub-0.95/
# ./configure
# make
# make install
    以上でGRUBのインストールは完了です。


■GRUBをFDに入れLinuxを起動させる方法

    FDにGRUBを入れて、そこからLinuxを起動させる方法を説明していきます。

    まず、フォーマット済みのフロッピーディスクを挿入し、下記のコマンドで
    先程展開したGRUBをFDにコピーします。
# dd grub-0.95/stage1/stage1 of=/dev/fd0 count=1
# dd grub-0.95/stage2/stage2 of=/dev/fd0 seek=1
    これで、起動ディスクが完成しました。

    作成したFDを挿入して再起動をして Linux を起動させます。
# reboot
    マシンが起動したら、以下のようなプロンプトが表示されます。
grub >
    Linuxを起動させるためには以下の様にコマンドを入力します。
grub > root(hd0,1)                          →(1)
grub > kernel /boot/vmlinuz boot=/dev/fd0   →(2)
grub > boot                                 →(3)
(1) GRUBが格納されているパーティションの指定
(2) カーネルファイルのパスの指定
(3) OSの起動

4.GRUBをHDDにインストールする方法

■GRUBをHDDにインストールする方法

    ここまでにGRUBを入れたFDからOSを起動させる方法を説明してきましたが、毎回FDから
    起動させるのは大変なので、ここでGRUBをHDDにインストールする方法を紹介します。
    なお、以下の設定はあくまで例なので、使用している環境によって変更してください。

    grub-installコマンドの引数にGRUBをインストールするデバイスを指定して実行します。
# grub-install /dev/sda
    次に、インストールしたGRUBを /boot/grub/ 下に grub.conf というファイル名でコピーします。
# cp /usr/local/grub-0.95/docs/menu.lst /boot/grub/grub.conf
    次に、/boot/grub/grub.conf を編集します。
    以下の様に使用している環境に合わせて必要のない行を削除したり、
    必要な行の追加を行ってください。(赤文字部分=削除箇所)
# vi /boot/grub/grub.conf

#
# Sample boot menu configuration file
#

#Boot automaitically agter 30 secs.
timeout=30

#By default, boot the first entry.
default=0

#For booting GNU/Hurd
splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz
title Red Hat Enterprise Linux AS 2.1
    root   (hd0,0)
    kernel /boot/vmlinuz-2.4.9-e.3 ro root=/dev/sda2
    initrd /initrd-2.4.9-e.3.img

              :

                                                            
#
# Sample boot menu configuration file
#

#Boot automaitically agter 30 secs.
timeout=30

#By default, boot the first entry.
default=0

#For booting GNU/Hurd
splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz
title Red Hat Enterprise Linux AS 2.1
    root   (hd0,0)
    kernel /vmlinuz-2.4.9-e.3 ro root=/dev/sda2
    initrd /initrd-2.4.9-e.3.img
    /boot/grub/grub.conf の作成が完了したら、rebootでOSを再起動させます。
# reboot

BACKUP