■ユーザを限定する
上記の説明では、[Ctrl] + [Alt] + [Del] キーを押した時の動作を無効にしたため、root権限を持つユーザでもこの操作でシャットダウンを行なうことが出来なくなりました。しかし、通常は、一部のユーザにだけこの操作を許可しておく方が便利な場合が多くあります。次に、[Ctrl] + [Alt] + [Del] キーを押された時に、root権限を持つユーザと特定のユーザにだけシャットダウンを許可する設定を紹介します。
まず、前回の説明で紹介した行に、-a のオプションをつけて、/etc/inittabファイルをリロードします。-a のオプションをつけると、shutdownコマンドは、/etc/shutdown.allowファイルを探すように指示し、このファイルに登録されているユーザが [Ctrl] + [Alt] + [Del] キーを押した時にだけ、シャットダウンを行なうようになります。
# Trap CTRL-ALT-DELETE
ca::ctrlaltdel:/sbin/shutdown -a -t3 -r now
次に、/etc/shutdown.allowファイルを作成します。このファイルには、[Ctrl] + [Alt] + [Del] キーを押した時に、シャットダウンを許可したいユーザを1行に1人ずつ登録します。
user01
user02
user03
このファイルに登録されている user01, user02, user03 と root ユーザは、[Ctrl] + [Alt] + [Del] キーを使用してシャットダウンを行なうことが可能になります。これは、[Ctrl] + [Alt] + [Del] キーを押した時に、/etc/shutdown.allow内に登録されているユーザか root ユーザがログインしているかどうかが確認され、ログインしている場合には、シャットダウン処理が実行されるという処理の流れになるためです。したがって、/etc/shutdown.allow に登録されているユーザか root ユーザがログインしている場合には、その他のユーザも[Ctrl] + [Alt] + [Del] キーを使ったシャットダウンを行なうことが可能になります。
なお、/etc/shutdown.allow に登録されているユーザか root ユーザがログインしていない場合に [Ctrl] + [Alt] + [Del] キーを押した場合には、システムコンソールに以下のエラーメッセージが表示され、シャットダウン処理は行なわれません。
shutdown: no authorized users logged in.
|