Last Update:14 May. 2004
■MTUの確認と変更

1.MTUとは

■MTUとは

MTU とは Maximum Transmission Unit の略で、一言で説明すると、通信ネットワークにおいて、1回の転送で送信できるIPパケットの最大データサイズのことをいいます。MTUの値は、使用する通信ケーブルによって異なり、例えば、Ethernetでは1500バイト、ダイアルアップでは576バイトが最適値となっています。

ADSLのMTUは、プロバイダによって異なる場合もありますが、一般的には1454バイトが最適値とされています。このサイズは、Linuxがデフォルトで使用するEthernetのMTU(1500バイト)よりも小さいため、IPパケットを転送する際に効率的な転送が出来なくなって通信速度が低下してしまう原因になることもあります。

ADSLを使用する場合には、MTUを1454バイトに変更することで効率的なIPパケットの転送を行なうことが出来るようになりますので、以下でMTUの確認方法と変更方法を紹介します。



2.確認と変更

■確認方法

Windowsでは、MTUの値を変更するためにレジストリを編集する必要があるので敷居が高い作業に感じられますが、Linuxでは、ifconfig コマンドでだけで簡単にMTUの値を確認、変更することが出来ます。

# ifconfig eth0
eth0      Link encap:Ethernet  HWaddr xx:xx:xx:xx:xx:xx
          inet addr:192.168.1.100  Bcast:192.168.1.255  Mask:255.255.255.0
          UP BROADCAST RUNNING MULTICAST  MTU:1500  Metric:1
          RX packets:23373489 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
          TX packets:11791150 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:1000
          RX bytes:572262235 (545.7 Mb)  TX bytes:1187874770 (1132.8 Mb)
          Interrupt:5 Base address:0xec00

以上のように、ifconfigコマンドを実行すると3行目の MTU:1500 という表示からMTUの値が1500バイトになっていることを確認することが出来ます。


■変更方法

続いてifconfigコマンドを使って、MTUの値をADSLで最適とされる1454バイトに変更します。

# ifconfig eth0 mtu 1454
# ifconfig eth0
eth0      Link encap:Ethernet  HWaddr xx:xx:xx:xx:xx:xx
          inet addr:192.168.1.100  Bcast:192.168.1.255  Mask:255.255.255.0
          UP BROADCAST RUNNING MULTICAST  MTU:1454  Metric:1
          RX packets:23373489 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
          TX packets:11791150 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:1000
          RX bytes:572262235 (545.7 Mb)  TX bytes:1187874770 (1132.8 Mb)
          Interrupt:5 Base address:0xec00

3行目のMTUの値が1454に変わっていることを確認することが出来ます。以上で、MTUの値を1500バイトから1454バイトに変更する作業は終了です。


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