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              Express5800シリーズ
              Express5800/LB300d(N8100-1145)
              初期導入設定不可問題のお知らせと修正モジュール適用手順書
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                                                              日本電気株式会社
                                                                     2006年 4月

【目次】
  1.お知らせ
  2.対象機種
  3.対象とする問題が発生した場合の現象
  4.修正モジュールの適用によるLBの初期導入設定手順
  5.MD5 メッセージ・ダイジェスト情報
  6.注意・制限事項
  7.商標および著作権

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1.お知らせ
  Express5800/LB300dにおいて、初期導入設定が異常終了する問題が報告されています。
  該当する問題が発生した場合、そのまま運用に入ることはできません。現象が発生した
  場合は、本書に基づき対応をお願いします。

  本問題は導入時において発生する問題です。正常に初期導入設定が終了し、実運用に
  入っている装置については、そのままご利用いただけます。ただし、一度正常に初期
  導入設定が行えた装置においても、今後、何らかの理由によりシステムの再セットアッ
  プを行った際に、本問題が発生する可能性があります。LB本体の復旧手順等を作成され
  ている場合、本手順書の内容を注意事項として追加することをお勧めします。

2.対象機種
 
  機    種:Express5800/LB300d (N8100-1145)初期出荷分
   
  機種に添付されているバックアップCD-ROMのIDにより対象を確認してください。
        
        バックアップCD-ROM ID:133-149788-407-A
			      (2005年12月〜2006年5月頃出荷分)

  ※IDはバックアップCD-ROMレーベル面下部に印字されています
  ※他の装置、IDの場合は本問題は発生しません。
  
3.対象とする問題が発生した場合の現象

  本問題は、SWの処理タイミングの問題であり、同じ装置でも、問題が発生するかは
  不定です。そのため、本問題が発生しているのか、状況を切り分ける必要があります。

  問題が発生した場合は、初期導入設定後に自動で電源が落ちます。また、その後、
  手動で起動させてもManagement Consoleは利用できません。ただし、本問題の発生に
  関わらず、パスワード誤り等による初期導入設定失敗時にも同じ動作となるため、
  本問題の発生はログにより判断する必要があります。

  初期導入設定用ディスクのelsetup.logとlogging.txtに、下記のログが記録されているか
  確認します。
      
  【本問題発生時のログ】
     >Info: Express Linux Setup tool ()
     >Error: failed: /opt/nec/wbmc/bin/confinit: 100

     →工場出荷状態、あるいは再セットアップ状態の装置に初期導入設定を行い、
       本問題が発生した場合に記録されます。

  【本問題発生後に、初期導入設定を繰り返し行った際のログ】

    パターン1
     >Info: Express Linux Setup tool ()
     >Cannot get authentication: root
     >Error: failed: /opt/nec/elsetup/passwd_auth.exe: ff00

    パターン2
     >Info: Express Linux Setup tool ()
     >/home/sambaを作成できませんでした。
     >Error: failed: /opt/nec/wbmc/bin/confinit: 100

     →一旦、本問題により初期導入設定が失敗し、【本問題発生時のログ】が記録された
       後に、再セットアップを行わずに初期導入設定を行った場合に記録されます。

       その際に「管理者用パスワード」を、初期導入設定ディスク作成時に設定していた
       場合にはパターン1が記録されます。前回の初期導入設定で指定したパスワードを
       設定していた場合にはパターン2が記録されます。

       パターン1は、本問題とは別に、初期導入設定用ディスク作成時のパスワード指定に
       誤りがある場合にも記録されます。最初の初期導入設定で【本問題発生時のログ】が
       記録されたか確認をお願いします。

       ※ログは、初期導入設定のたびに上書きされるため、【本問題発生時のログ】は残ら
         ず、上記のログのみが記録されます。


   上記3つ以外のログが残っている場合は、本問題の発生による失敗ではありません。
   ユーザーズガイドの50ページ[セットアップに失敗した場合]に記述されている内容に
   従い、ログの確認をお願いします。


4.修正モジュールの適用によるLBの初期導入設定手順

  以下の手順で、修正モジュールを用いて、LBの初期導入設定を行ってください。
  初期導入設定を行う前にLBのファイルを置換する作業です。
  

  事前準備1:本書の[2.対象機種] を読み、問題が発生している装置が本修正モジュールの
            対象か確認します。

  事前準備2:本書の[3.対象とする問題が発生した場合の現象] を読み、本修正モジュー
            ルの対象としている問題が発生しているのか確認します。

  事前準備3:コンソールが必要となります。LB本体にディスプレイ、キーボードを接続
            してください。

  事前準備4:本体添付の「初期導入設定用ディスク」、「バックアップCD-ROM用インストー
            ルディスク」、「バックアップCD-ROM」を準備します。

  事前準備5:「初期導入設定用ディスク」を作成します。
             Windows PC上で、ディスクの「StartupConf.exe」を実行し、表示される
             画面に従い設定を行います。
         
             ※「初期導入設定用ディスク」は、初期導入設定前に毎回作成を行う
               必要があります。

  事前準備6:「初期導入設定用ディスク」に修正モジュール[N8100-1145_startup_patch
            .tgz]を格納します。
            


  事前準備終了後の本問題の対応手順は以下の通りですが、工場出荷後、一度も初期導入
  設定を行っていない装置に対して、予防措置として本修正モジュールを適用する場合は
  (2)から作業を開始してください。(1)は既に初期導入設定を行い、問題が発生している
  場合に必要な手順です。

  (1)システムの再セットアップ
    「バックアップCD-ROM用インストールディスク」をフロッピーディスクドライブに、
    「バックアップCD-ROM」をDVD-ROMドライブにそれぞれ挿入し、POWERスイッチを押し
    て電源をONにします。
    20分前後でインストールが完了し、CD-ROMがイジェクトされ、画面に再起動を求める
    メッセージが表示されます。
    「バックアップCD-ROM」をDVD-ROMドライブより、「バックアップCD-ROM用インストー
    ルディスク」をフロッピーディスクドライブより取り出します。
  
  (2)システムを再起動(または電源ボタンより起動)します。
     ※ここでは初期導入設定を行いませんので、初期導入設定用ディスクの挿入は不要
       です。
  
  (3)コンソールより、rootユーザでログインします。
     ※パスワードは、お客様が設定される予定のものではなく、本体添付のB5用紙に
       記述されている「管理者用パスワード」です。
  
  (4)事前準備5、6を実施済みの初期導入設定用ディスクをフロッピーディスクドライブに
     挿入し、マウントします。

     # mount /mnt/floppy

  (5)修正モジュールを解凍します。

     # tar -xvzf /mnt/floppy/N8100-1145_startup_patch.tgz

     カレントディレクトリに以下のディレクトリとファイルが作成されます。
      
         N8100-1145_startup_patch.sh
         N8100-1145_startup_patch/
         N8100-1145_startup_patch/confinit.pl

  (6)スクリプトを実行し、修正モジュールを適用します。

     # ./N8100-1145_startup_patch.sh

     「Install Finish!!」と表示されると適用完了です。

  (7)不要なディレクトリとファイルを削除します。
     # rm -rf N8100-1145_startup_patch
     # rm -rf N8100-1145_startup_patch.sh

  (8)システムを再起動します。

     # reboot

     ※初期導入設定用ディスクは抜かないでください。

  (9)システム起動途中に初期導入設定が行われます。
      ログイン画面が表示されれば、初期導入設定は正常に終わっています。
      初期導入設定用ディスクのelsetup.logとlogging.txtに以下のログが記録されて
      いることを確認してください。

       >Info: Express Linux Setup tool ()
       >Info: completed.

      ※ログに上記のメッセージがなく、それ以外の記録が残っている場合は、ユーザー
        ズガイドの50ページ[セットアップに失敗した場合]に記述されている内容に従い
        ログの確認をお願いします。
        ユーザーズガイドにも記述されていない不明なログが記録された場合はご連絡を
        お願いします。

5.MD5メッセージ・ダイジェスト情報
  モジュールの MD5 メッセージ・ダイジェスト情報は以下の通りです。

  N8100-1145_startup_patch.tgz(20,444Byte):0d4de757e7607e44c41fb947d0fada1a

6. 注意・制限事項

  ・初期導入設定がすでに正常に行われている装置に対して、本モジュールを用いた、
    再インストール作業は必要ありません。
    初期導入が正常に行われた際には、初期導入設定用ディスクのelsetup.logと
    logging.txtに以下のログが記録されます。

       >Info: Express Linux Setup tool ()
       >Info: completed.

    ただし、一度正常に初期導入設定が行えた装置においても、今後、何らかの理由に
    よりシステムの再セットアップを行った際に、本問題が発生する可能性があります。
    LB本体の復旧手順等を作成されている場合、本手順書の内容を注意事項として追加
    することをお勧めします。


7.商標および著作権
  本モジュールに含まれるソフトウェアの著作権は日本電気株式会社が有しています。

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